車中泊用に冷蔵庫、電子レンジを搭載しました。
普通は車載用の冷蔵庫を利用しますが、家庭用の冷蔵庫を設置しました。
車載用ではなく家庭用の冷蔵庫を車に積むということで皆さんは驚くかと思います。
しかも、大型のキャンピングカーではなく、日産バネットバン(ボンゴバンと同型)小型貨物バンに搭載しています。
さらに、この大きさの車であれば、一般的には車のスペース的に、せいぜい45リッターの冷蔵庫を選択すると思いますが、
私の場合は、92リッター冷蔵庫を搭載することに成功しました。
2000W級のサブバッテリーシステムをソーラーパネルと走行充電器で組み、常時電源を供給できています。
車中泊の三種の神器のひとつである冷蔵庫の大型化、常時稼働に成功しました。
車に家庭用冷蔵庫を車に積んで大丈夫か?
電源の問題はどうする?
などの疑問に答える内容でまとめました。
サブバッテリーシステムの構築については次の記事をご参照ください。
【動画】車中泊で家庭用冷蔵庫・電子レンジ/走行充電ソーラー電源実証結果!
家庭用92リッター冷蔵庫を小型バンに搭載!車中泊の革命
車中泊と言えば、車載専用の冷蔵庫を選ぶのが一般的です。
しかし、もし家庭用の大きな冷蔵庫、しかも92リッターものを、この小型貨物バンに取り付けたらどうなるでしょう?
多くの人が考えるであろう車載専用の冷蔵庫ではなく、私はあえて家庭用を選びました。
車載用と家庭用どちらの冷蔵庫が車中泊に適しているのか?私の挑戦
皆さんが車中泊を想像するとき、多くの人がまず考えるのは車載専用の冷蔵庫でしょう。
コンパクトで、車内の限られたスペースにフィットするように作られています。
でも、家庭用の冷蔵庫には、その大きさや容量、冷却能力など、車中泊にとって魅力的なポイントもたくさんあります。
実は私も初めは車載専用を利用していました。
車載用冷蔵庫としては大型の40リッターの冷蔵庫を使っていました。
「F40C4TMP 車載冷蔵庫 40L -20℃~10℃ 急速冷凍 ポータブル冷蔵庫 DC12V/24V AC100V 3Way電源」という商品で¥36,199でした。
今は販売していないので、似たような機種だとこんな感じです。
しかし、これが2年ほどで故障してしまいました。
買い換えを考えて調べてみると、45リッターの家庭用冷蔵庫なら1万円程度で買えます。
例えば、こんなんです。
ビジネスホテルなどに置いてあるような冷蔵庫です。
サイズ的には、私の日産バネットバンでは積むことが可能です。
家庭用冷蔵庫を車に積んでも大丈夫か?
と心配でしたが、
1万円程度で扉開きで、製氷もできて、普通に冷蔵庫として使えるなら実験してみてもいいかも!
と考えました。
で、いろいろしらべてみると、もう数千円出せば、90リッターのものが買えると分かりました。
サイズ的にも、小型貨物バンには、積むことが可能なことがわかり、
で結局、「[山善] 冷蔵庫 幅47.4cm 92L 右開き YFR-90(W) ホワイト 一人暮らし 1ドア 小型 静音 製氷スペース付き」というのを買いました。
少し非常識かもしれませんが、車に家庭用の冷蔵庫を搭載するという挑戦を始めることにしました。
家庭用冷蔵庫の説明書には、家庭で使ってくださいとかいてありますので、マネする方は、くれぐれも自己責任にてお願いいたします。
私の経験では、記事執筆時点(6か月経過)で、今のところ故障もなく稼働しています。
家庭用冷蔵庫のメリット
家庭用冷蔵庫の収納力や冷却能力、さらには経済性など、車中泊でのメリットが気になるところです。
最大のメリットは、その収納力。
大容量なので、長期間の車中泊や、たくさんの食材、飲料を持ち運ぶ際には非常に便利です。
これは、92リッター入るので、旅先のスーパーで普通に買い物ができます。
肉や魚など数日分の買い出しができて効率的です。
また、普段使いでも、自宅の冷蔵庫と車にと、2台の冷蔵庫があるので出先でいろいろと生ものの買い物ができて楽ちんです。
車載用冷蔵庫と家庭用冷蔵庫の比較
車載用冷蔵庫は、車のバッテリーやポータブル電源などからの直流電流で動かすことが可能です。
電気の損失が、比較的少ない傾向があります。
しかし、車載冷蔵庫は、冷蔵庫というよりも冷凍庫だと思います。
マイナス20度までOKとかいうものが多いですが、実際には、冷却壁面近くが冷凍庫の温度になり、庫内の真ん中あたりが冷蔵庫といった感じの使い方になります。
家庭用の冷蔵庫のように冷凍庫の製氷部分と冷蔵庫といったように分かれてはいません。
上に扉が開くタイプが多く、食材の出し入れが面倒です。
そして、車載用冷蔵庫は比較的お値段が高めです。
家庭用冷蔵庫はお値段、安めで大容量です。
ただ、注意点もあります。
家庭用冷蔵庫は、もともと家庭での使用を前提として設計されています。
車に搭載しての使用は、完全に自己責任となります。
私の場合、今のところ故障などのトラブルはありませんが、それでも注意が必要です。
電源のオンオフは頻繁に繰り返さないようにし、もしコンセントを抜く場合は、コンプレッサーの圧力が下がるまで5分以上は待ってから再度電源を入れることが大切です。
これは、コンプレッサー式の車載用冷蔵庫も同じです。
電源の問題と解決策
家庭用冷蔵庫の大きな問題、それは電源。
2000W級のサブバッテリーシステムとソーラーパネルを組み合わせて電源問題をクリアしました。
家庭用冷蔵庫を車中泊で使うとなると、最も大きなハードルとなるのが電源供給の問題です。
これは、40リッター級の車載用冷蔵庫でも同じです。
一般的な車のバッテリーだけでは、容量が不足し、長時間の使用は難しいところがあります。
そこで、取り組んだのは、2000W級のサブバッテリーシステムの導入です。
このサブバッテリーは、家庭用冷蔵庫の消費電力を十分にサポートできるだけの容量を持っています。
下記で紹介する2000Wのサブバッテリーで4日ほど冷蔵庫を稼働させて、バッテリーの残量は50%ほどありました。
十分常時稼働が可能です。
さらに、電力供給の安定のために、ソーラーパネルを設置。
日中はこのソーラーパネルから得られる電力でバッテリーを充電し、夜間や曇りの日でも安心して冷蔵庫を稼働させることができます。
そして、忘れてはならないのが走行充電器。
移動中もこの充電器を利用してバッテリーを充電することで、電力供給の安定性をさらに向上させることができました。
これらの組み合わせにより、家庭用冷蔵庫を車中泊での使用に適応させることができました。
電源の問題、一見難しそうに思えますが、適切な設備と工夫でクリアすることができるんです。
車載用の冷蔵庫で以前使用していた「F40C4TMP 車載冷蔵庫 40L -20℃~10℃ 急速冷凍 ポータブル冷蔵庫 DC12V/24V AC100V 3Way電源」は消費電力45Wでした。
今回買い替えた「[山善] 冷蔵庫 幅47.4cm 92L 右開き YFR-90(W) ホワイト 一人暮らし 1ドア 小型 静音 製氷スペース付き」も45Wです。
電源も大容量のポータブル電源とサブバッテリーを構築したので、常時稼働は可能になっています。
詳しくは下記の記事をご覧ください。
動画も作成したのでよろしかったらご覧ください。
冷蔵庫の取り付け設置は?車の振動に家庭用冷凍庫は耐えるのか?
家庭用の冷蔵庫を車内に取り付けるには、いくつかのハードルが待ち構えているとお思いでしょう。
その一つが、やはりそのサイズと重量。
「小型のバンに92リッターの冷蔵庫を取り付けるのは、容易ではありません」といいたいところですが、さにあらずです!
大きさ的には、写真のようにバックドアを開けたところで、冷蔵庫の扉を開くという形になります。
大きさ的には、車の荷台に引き出しをつけて、その上に冷蔵庫を設置するという形になりました。
冷蔵庫の固定についてはゴム紐でくくりつけただけです。
走行中はバックドアを閉じた状態になり、車中泊用の寝具などがいっぱいに詰まっているので、冷蔵庫が動くことはありません。
この状態で、走行中でも冷蔵庫の中身が飛び出すことはありません。
また、冷蔵庫の下部には滑り止めのマットも敷いて、安定性を向上させています。
これにより、路面の振動や揺れも最小限に抑えることができました。
車の振動に家庭用冷凍庫は耐えるのか?
家庭用冷蔵庫を車に設置して、走行中の振動に耐えるのかということが非常に疑問でした。
冷蔵庫の利用説明書にも家庭用ということで、車に乗せてもOKとはどこにも書いてありません。
これは自分で実験するしか答えが出せません。
耐震性が気になったので、冷蔵庫のコンプレッサー部分を比べてみました。
次の写真は、車載用冷蔵庫のコンプレッサー部分の写真です。
次の写真は、今回買った家庭用冷蔵庫のコンプレッサー部分の写真です。
写真では少し分かりにくいですが、比較したところコンプレッサーの土台になっている部分に少しゴムが付いているだけです。
素人目で見る限りは、どちらも特に耐震を強化したようなところはありません。
車載用の冷蔵庫ということで、特に振動に耐えるような強化機能があるとはとても思えませんでした。
と言うことで、家庭用の冷蔵庫を車に乗せて利用してもいいのでは?
と勝手に判断した次第です。
マネする方は、くれぐれも自己判断でお願いいたします。
家庭用冷蔵庫を車に積んでの実際の使用感/まとめ
さて、実際に使用してみてどうだったのか?
車中泊での快適性や冷蔵庫の性能についての感想は、非常に良好です。
家庭用の冷蔵庫を車中泊で使用してみて、最初は正直少し不安もありました。
しかし、使ってみるとその不安はすぐに払拭されました。
まず、収納力の面では圧倒的な差を感じます。
92リッターの容量は、車中泊に必要な食材や飲み物を十分にストックできるスペースを提供してくれます。
冷却能力も家庭用ならでは。
外が熱い日でも、中身はしっかりと冷えており、夏場の車中泊でもアイスクリームが溶けることはありませんでした。
氷も作れるし、肉や魚など生ものを大量に買うことができます。
そして、経済性。
以前使っていた車載用冷蔵庫は2年で故障しましたが、今回の家庭用冷蔵庫はどうでしょうか?
随時、このブログやYouTube動画でご報告したいと思います。
長期的に見ると、家庭用の冷蔵庫は耐久性があり、頻繁に故障することも少ないと思います。
修理や交換のコストを考えると結果的にはお得になると考えられます。
全体的に見て、この家庭用冷蔵庫を車中泊での使用は大成功と言えるでしょう。
快適な車中泊生活の一翼を担ってくれています。
家庭用冷蔵庫は安く手に入りますが、常時稼働させるために、サブバッテリーシステムを組んだので、初期投資はそれなりにかかっています。
車中泊用での家庭用冷蔵庫を導入し、電力はソーラーパネルと走行充電です。
これは、車中泊の旅用にももちろんのこと、災害用にも心強いシステムになりました。