京都の紅葉をもっと楽しむには、夜にライトUPされた紅葉を見ることをおススメします。
昼間というのはまた違った趣きと雰囲気で、紅葉を一層心に刻むことが出来るでしょう。
清水寺や高台寺は夜の美しさでもポピュラーですが、ここだけじゃなく、京都では数多くの立地でライトUPが執行されます。
そのなかで、心に残る二つの立地をご紹介したいとおもいます。
1つ目は、大原の三千院のそばに存在する、宝泉院です。
このお寺は勝林院本堂の塔頭(たっちゅう)になります。
こちらは一枚の絵のよう見える額縁庭園で知られています。
お部屋から、ゆっくり眺めることの出来るお庭です。
紅葉の時期になるとライトUPされ、カエデと竹林が光に浮かびあがり、その幻想的な美しさで心から魅了されます。
時間は17時45分から21時(20時30分受付終了)です。
JR京都駅から京都バス17・18ジャンル大原行きに乗り、終点で降り、徒歩15分になります。
2つ目は貴船もみじ灯篭(貴船神社)です。
紅葉のシーズンに行なわれる「貴船もみじ灯篭」は京都の秋にはなくてはならない催しです。
貴船口から貴船神社の本宮・結社・奥宮までの街道沿いに赤い灯篭がともされ、幽玄な美しさに包まれます。
うっそうと茂るもみじの赤くライトUPされた立地では、そのもみじと灯篭のコントラストが良い感じのですよ。
時間は日没から21時ころまでです。
貴船口駅から京都バス33ジャンル貴船行きで約4分、終点で下車し、徒歩約5分です。
京都・大原、三千院の紅葉
大原は四方を山に囲まれた自然豊富な立地にあります。
京都市内からバスで約1時間ほどです。
三千院は、だいぶ前にデュークエイセスというグループの「女ひとり」という歌でもポピュラーになりました。
失恋した女の人が三千院を訪ねている歌ですが、失恋した女の人もさぞ癒されるだろうとおもうような美しい庭を持ったお寺です。
それは聚碧園(しゅうへきえん)と有清園(ゆうせいえん)という二つの庭です。
聚碧園は、豊臣秀吉が建てたと言われている客殿から見る庭園です。
庭の中を清流が流れ、そのせせらぎの音も心を落ち着かせてくれます。
赤い毛氈(もうせん)を敷いた縁側からゆっくり眺めることが出来ます。
そこではお茶を出してくださるので、お茶を頂きながら、緑の苔に覆われた庭と赤い紅葉の美しいコントラストを楽しむことが出来ます。
有清園は、聚碧園を通り越したところに存在する宸殿(しんでん)の縁側から見ることが出来ます。
美しい杉木立とあたり一面に緑の苔が広がる神秘的な雰囲気の庭園です。
その庭には往生極楽院と呼ばれる本堂が建っており、その近傍を見事に色づいたもみじが飾っています。
苔の上には赤く紅葉したもみじが散って、それもまた風情があります。
杉木立と本堂と紅葉の見事なコントラストは三千院の雰囲気をよく表しています。
往生極楽院の裏手のわらべ地蔵がある庭から金色不動堂へ向かう山道には琵琶をひく弁財天があります。
オレンジや黄色のもみじで囲まれたその弁財天を見るのも楽しいかも知れません。
京都・醍醐寺の紅葉
ワールド文化遺産に登録されている醍醐寺、国宝の五重塔のはじめ、膨大な寺宝、文化財を有する京都屈指のお寺です。
総面積千百坪の霊宝館にはその膨大な寺宝が展示され、公開されています。
874年に理源大師が開き、のちに豊臣秀吉が再興した寺院です。
醍醐山の山麓から山頂までの敷地を有する京都最大のお寺であって、秋にはその壮大な境内を、見事な紅葉が彩ります。
仁王門をくぐった先の参道は両側から紅葉が覆いかぶさるように茂る、まさに紅葉のトンネルになります。
観音堂の建つ林泉苑は赤い橋のかかった池の近傍を紅葉が彩り、見事な美しさです。
また美しい紅葉で名高い三宝院庭園は、豊臣秀吉が設計したと言われています。
秀吉は慶長3年に「醍醐の花見」をし、その年に醍醐寺で「もみじ狩り」を行う予定でしたが、それを果たせずに62歳でその生涯を終えました。
まさに秀吉が後世の為に残した、紅葉の名所と言えるかも知れません。
兎にも角にもこのお寺は敷地がワイド事でもポピュラーです。
上醍醐、下醍醐、三宝院と3つに分かれていて、その壮大な敷地の紅葉や建物を全部楽しむにはかなり歩行ますので、必ず歩くのに適した靴を履いて行かれるといいでしょう。
ハイキングに行くつもりで行かれると良いとおもいます。
時間は午前9時から午後5時までです。
拝観券は三宝院、霊宝館、伽藍を全部拝観出来るもので、大人800円、中高生は600円、小学生以下は0円になります。
京阪バスで、京都駅から醍醐寺まで約30分です。
京都紅葉の穴場・直指庵
京都の紅葉の想像は、清水寺や東福寺に代表される、これぞ紅葉といえるような華やかであでやかなものと、かたや山の奥にひっそりとたたずむお寺の心に染み入るような紅葉があるかとおもいます。
どちらも捨てがたい艶やかさがありますが、ここでは後者の、ひっそりとたたずむ小さなお寺の、静寂のなかで味わう紅葉をご紹介したいとおもいます。
それは嵐山から北に行った、大覚寺から10分ほど歩いた所に存在する奥嵯峨野に存在する直指庵(じきしあん)です。
畑が広がる山里の道を歩いて行くと小さな山門があり、そこをくぐり垣根に囲まれた竹林の中を少しばかり行くと、苔の緑と赤く色づいたカエデが美しい庭にたどりつきます。
緑と赤のコントラストと静寂な気配がなんとも言えない感じにさせます。
本堂は茅葺き屋根で心落ち着かせる雰囲気があります。
その本堂を飾るようにして紅葉が色を添えています。
本堂の縁側に座って、しみじみと苔と紅葉の庭を眺めることが出来ます、何時間でも居れそうな、落ち着いた感じになる事でしょう。
本堂の机には「想い出草ノート」と名付けられたノートが置いてあります。
そこにはこのお寺を訪ねた人たちのおもいがつづられています。
ライフサイクルのさまざまな問題を抱えながら、このノートにそっと感じを吐露した人たちの感じが伝わってきます。
拝観時間は午前9時から午後4時30分までです。
料金は大人500円、小中高生400円です。
交通はバスでまず大覚寺まで行き、そこから歩いて10分ほどです。
京都駅からは京都バス74,84ジャンル大覚寺・清滝行き、または市バス28ジャンル嵐山・大覚寺行きがあります。
バスの所要時間は大体55分ほどです。